女王蜂はローヤルゼリーでつくられる
● 2019/01/05
皇帝の秘薬
ローヤルゼリーの利用が一般化したのは比較的新しいことですが、実際に使われたのはずいぶん古く、実は西欧では皇帝の秘薬とも呼ばれていたほどです。また漢方の世界でもローヤルゼリーはハチミツとは全く別物で、次のように作られます。先輩格の外役蜂が集めて巣房に蓄えた花粉や蜜を働き蜂は盛んに食べます。特に孵化後10日前後までの若い働き蜂はこれらを消化吸収し、唾液腺で生合成を行い、乳白色クリーム状の物質を作り出し分泌腺から出します。これがローヤルゼリーなのです。ピリッと酸味があり収斂性のある独特の味と香りがします。ローヤルゼリーは女王蜂の生涯にわたって唯一無二の食べ物なのです。
ローヤルゼリーこそ女王蜂の素
女王蜂は特別な血筋の蜂ではありません。働き蜂と同じくメスの遺伝子を持って生まれますが、働き蜂と違って生後幼虫の1日目からローヤルゼリーをたっぷり与えられることによって女王蜂として成長するのです。さらに不思議なことに、働き蜂として産み落とされた卵も幼虫期6日間の前半3日間以内であれば、ローヤルゼリーをたっぷり与えることによって、女王蜂に変身させることができるのです。幼虫期わずか3日間の食べ物の量と質によって細胞分化の方向を制御できる力を持っていることが分かります。女王蜂は働き蜂の約2倍の体重になり、20倍から40倍も長生きできます。さらに驚くことに、女王蜂が雄蜂と後尾した後、町日自分の体重に匹敵する重さの卵(1500~2000個)を生み続けます。この驚くべきエネルギーの源はローヤルゼリーそのものなのです。
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